[堕落のミル その9]50_018 // r, g, b, a, frame #FADE, 0, 0, 0, 255, 0 #WAIT, 30, //--------------------------------------------------------- // グローバルデータのフラグ設定と保存命令 //--------------------------------------------------------- //--------------------------------------------------------- // BGnum frame #BGSET, 47, 0 #BUSET, 0, 0, 1 #FADE, 0, 0, 0, 0, 90 #WAIT, 30, #MSGWINDOW_ON, #MSG, ある日、ティスライルから早馬を使って使者がやってきた。 #MSG, ミル 「はあ、母さんが倒れた……?  えっと、何があったの? ティスライルが魔界とつながった?  それとも異次元の魔獣と戦ったとか?」 #MSG, そういうんじゃなくて普通に病気らしい。 逆に怖い。その病気、もしかして領民全体を殺し尽くす 死神の疫病とかじゃなかろうか。 // BGnum frame #BGSET, 83, 60 #BUOUT, 1 #MSG, さて、母親よりもティスライルの住民の方が心配になったので、 大急ぎで実家に帰ることに。 // BGnum frame #BGSET, 42, 60 #BUSET, 0, 0, 0 #BUSET, 3, 10, 2 #MSG, ミル 「そんなわけだから。私、ティスライルに戻るわね」 #MSG, ビアンカ 「わかったわ」 #BUSET, 0, 1, 0 #MSG, ミル 「その間、みんなの性処理任せたわね。  誰に言われてもしっかり股開いて、生ハメするのよ?」 #MSG, ビアンカ 「わかったわ、ミル。任せて。みんなのオナホールとして  頑張るから!」 #BUSET, 0, 0, 0 #MSG, ミル 「……」 #MSG, 部員A、B、C 「……」 #MSG, ミル 「みんな。ビアンカに一人で契約とか絶対させないでね。  売春とか手を出すかもだけど、絶対一人でやらせないで。  お願い」 #MSG, 部員A、B、C 「うす!」 #BGSET, 83, 60 #BUOUT, 0 #BUOUT, 2 #WAIT, 30 #MSG, そこはかとない不安を帝都に残したまま、私はティスライルへと 大急ぎで帰るのであった。 ビアンカ大丈夫かなあ、学園に戻ってきたら公衆便所になったり してないかなあ……わくわく。 #BGMPLAY, 230 #BGSET, 0, 60 #WAIT, 30 #MSG, 馬車が用意されてたけど、ちんたらするつもりはないので、 自分で馬を走らせている。 ティスライルは帝都からだとそれなりに遠い。 #MSG, 使者が片道全速力、私が片道全速力。 それでどうにか二週間といったところかな。 #MSG, お母さんが倒れてから二週間。 たどり着いた時にはケロッとしてるかもしれない。 そういう人だしね。 #MSG, ――まあ、予感はしている。 だから全速力なんだけど。 #BGSET, 83, 60 #WAIT, 30 #MSG, まあ、お母さんだし。 でも、だって、まさか、うーん、いや、それはどうなのか。 なんで私が情報の真偽判定で悩まないといけないんだろう。 #BGSET, 47, 60 #BUSET, 0, 0, 1 #WAIT, 30 #MSG, ミル 「ただいま! 大急ぎで戻ってきたわよ!」 #BUOUT, 1 #BUSET, 0, 0, 0 #BUSET, 2, 4, 2 #MSG, アトカーシャ 「ミル、良かった。間に合ったわね。  急いでこっちに来て」 #MSG, ミル 「……あら、病気って本当だったんだ」 #BUSET, 2, 3, 2 #MSG, アトカーシャ 「聞きなさい、ミル。貴方の母親の病気はもう末期よ。  今、気力だけで生命を繋いでいる状態なの。  ええ、本当に生きていることが不思議なほど」 #BUSET, 2, 4, 2 #MSG, アトカーシャ 「だから、せめて最期の親子の時間を過ごしなさい。  誰も通さないわ。安心して、二人の時間を過ごして。  ……それじゃあ、私は扉の外に控えてるから」 #MSG, ミル 「わかったわ。ありがとうね、アト」 #BUOUT, 0 #WAIT, 60 #BUSET, 2, 3, 2 #MSG, アトカーシャ 「……」 #BUOUT, 2 #BGSET, 37, 90 #WAIT, 60 #BUSET, 0, 0, 2 #MSG, ミル 「やっほー、まだ生きてるー?」 #MSG, 母親 「あっはっは。生きてる生きてる。割りとギリだけどね!  ほら、見てよこの斑点。紫のぼつぼつあるでしょ?  なんかコレでたら普通死んでるらしいわよ」 #MSG, ミル 「まあ、お母さんが物理法則無視してるのって今更だし。  なんか最後の時間は水いらずしなさいとかアトに言われたよ?」 #MSG, 母親 「湿っぽい話はさっぱりないんだけどさ。  ミル、あんた、私が死んだら市長業務頑張ってね」 #MSG, ミル 「……ん? どういうこと?」 #MSG, 母親 「ティスライル市長は世襲制。あんた、市長の私の娘。  分かるかな?」 #MSG, ミル 「え、お母さん市長だったの? お父さんが市長で、  その後はあの、えーっと、なんだっけ。真面目そうな人。  あの人が市長やってるのだとばかり」 #MSG, 母親 「お父さんがいた頃は市長代行お願いしてたわよ。  ほら、私って適当でしょ? お父さんみたいに口が回る  交渉役の人なら上手くやれるかなーって」 #MSG, 初めて知る衝撃の事実。 あんだけ仕事頑張ってたお父さんじゃなくて、普段なにしてるか 分かんなかった母親が市長だったという。 #MSG, 母親 「ってことで、お願い。ね?」 #BUSET, 0, 3, 2 #MSG, ミル 「おっけーおっけー! 私に任せて。  どうせハンコ適当に押すだけの仕事でしょ!」 #MSG, 母親 「うん、そうよ。何よ、もう市長のお仕事はパーペキね!  よっし、お仕事の引き継ぎは終わったから後は雑談!」 #BUSET, 0, 0, 2 #MSG, ミル 「んー、雑談って言ってもなぁ。  あ、そうだお母さん。私、この前、子供産んだよ」 #MSG, 母親 「え、マジ? うっそ、いついつ?」 #BUSET, 0, 1, 2 #MSG, ミル 「夏期休暇終わる寸前あたりかな。  いやー、エッチ上手なおじさんにさんざん中出しされちゃって。  ボテ腹で学園行くわけにもいかないから後に頼んで、ね」 #MSG, 母親 「アト、ってええ! ずるいっ! 私が妊娠した時は  すっごい怒られて終わったのに!」 #MSG, ミル 「むしろアトもおじさんの孕まされて子供産んでるよ。  お母さんも既におばあちゃんだったのだ」 #MSG, 母親 「うっそ、えー。いやよ、私。おばあちゃんって呼ばれるの。  ママのお母さんとかそういう風に躾けてよね?」 #BUSET, 0, 0, 2 #MSG, ミル 「うーん……まさかお母さんから躾とかいう単語が出るとは」 #MSG, 母親 「いい? 親というものはね、自分がやってなくても  子供にはやりなさいと命令するものなの」 #BUSET, 0, 1, 2 #MSG, ミル 「なにそれ?」 #BUOUT, 2 #MSGWINDOW_OFF, #FADE, 0, 0, 0, 255, 120 #WAIT, 120, #BGSET, 83, 0 #FADE, 0, 0, 0, 0, 0 #MSGWINDOW_ON, #MSG, 多分、30分ぐらいだったんだと思う。 私は凄い久しぶりにお母さんに最近の出来事を話した。 すっごい、すっごいたくさん話した。 #MSG, お母さんもあんな感じで、私もこんな感じで、 単純に行動範囲が広すぎてすれ違うことが少なかったから、 会話がないのは当たり前だった。 #MSG, だから、話さないといけないことは、もっと、もっと。 たくさん、たくさんあったはずだったんだけど。 #MSG, ――そっとお母さんが私の手を握った。 かすかに震える手に握力なんてほとんどなくて、驚くほどに熱を 持っていて、血なんか通ってないんじゃないかってぐらい白い。 #MSG, 母親 「ね、ミル。私ね。お父さんと同じ病気なんだって。  これって運命よね。あの世までお父さんを追いかけてくるわ」 #MSG, ミル 「……」 #MSG, 母親 「ミルも。セフレばっかじゃなくて、恋人も作りなさいよ!  ラブラブするのってすっごい幸せなんだからね!  以上っ! 親子の語らい終了っ!」 #MSG, 母親はニッコリと笑って、ぼふん、と起こしていた上体を枕に落とした。 あっという間の事だった。 #MSG, いつもどおりの笑顔で、時間は昼だから、外は明るくて、 外の通りでは子供のはしゃぐ声が聞こえて、なんというか 世界は活気に満ち溢れてるのに。 #MSG, いつもなら、絶対にベッドの上にいるのとか我慢できなくて、 ミル、ちょっと出かけてくるわ! お小遣いは自分で稼いで! とかムチャぶりしたりとか、ああ、これ実話ね。 #MSG, 今日は市場の方は休みだし、工房区画の方とかに足を運ぶ。 あ、でも私と行動半径あまり被らないし、実は仕事で色々と 歩いてたのかもしれない、とか。 ……えっと、ええっと。 #MSG, えっと。あれ。どうしようかな、これ。 あははは……。 #BGSET, 83, 120 #MSG, ミル 「アト、いるー?」 #BUSET, 2, 4, 1 #MSG, アトカーシャ 「ええ、いるわよ」 #MSG, ミル 「お葬式ってどうすればいいんだっけ?」 #BUSET, 2, 3, 1 #MSG, アトカーシャ 「……………………話はできたの?」 #MSG, ミル 「そりゃもう。恋人作れって言われた」 #MSG, アトカーシャ 「そう……、それならいいわミル。後のことは任せて。  作法とか全部教えてあげるから。今は何も考えないでいいわ。  しばらく、母親の側にいなさい」 #MSG, ミル 「や、へーきへーき。  つーか市長も引き継がれちゃったし。  あんま休んでる暇ないでしょ」 #BUSET, 2, 0, 1 #MSG, アトカーシャ 「いいから、今は動かないこと。  ……私の仕事が増えちゃうでしょう?」 #MSG, ミル 「……うーん、アトがそういうなら大人しくしてるわ。  よろしくね」 #MSG, アトカーシャ 「ええ、大丈夫よ。ミル。ゆっくりしてなさい」 #BUOUT, 1 #MSG, ……さて。困った。 することがなくなってしまった。 #MSG, 私はぼーっとお母さんの顔を眺めていた。 #MSG, 眺めていたら一日が過ぎていた。 #BGSET, 83, 120 #MSG, ――アトは如才なく葬儀を執り行ってくれた。 まあまあ出るわ出るわ大量の知り合いが。みんなお母さんが 死んだことでおいおい泣いてた。 #MSG, 金返せ! とか勝ち逃げは許さんぞ! とかの台詞が混ざるのも 非常に母らしくて良い。あの人はそういう人だった。 基本的に賭場出入り禁止食らってたしね。 #MSG, で、お母さんをお墓に収めた後に、私はふらふらーっと、 おじさんの仮住まいにやってきていた。 #BGMSTOP, 360 #BGSET, 42, 120 #BUSET, 0, 0, 1 #MSG, ミル 「おじさんいるー? もしかしてセックス中だったり?」 #MSG, 男 「おや、ミルさん……今日はまだ予定が埋まっていませんが、  どうしました? 今、ご実家の方で大変なのでは……」 #BUSET, 0, 1, 1 #MSG, ミル 「あ、開いてるなら良かった。これ、帝都で稼いだお金。  正確な人数は忘れたけど、5人よりは多いよ。  一晩一緒にいてくれるよね?」 #MSG, 男 「それは……、ふむ……。  ええ、構いません。私は大丈夫ですよ」 #BUSET, 0, 0, 1 #MSG, ミル 「良かった。でもセックスの前に聞いて欲しいんだけどさ。  知ってる? うちのお母さん市長だったんだって!」 #MSG, 男 「おや、ミルさんのお父上が市長だとばかり、思っていました。  現在の市長業務を行っている方が市長でないことは聞いて  いたのですが」 #MSG, ミル 「そーらしいね。で、私が晴れてお母さんから市長を  受け継ぎました。やー面倒くさい」 #MSG, 男 「おお、大役ですな」 #MSG, ミル 「正直投げ捨てたいけどそうもいかないわよね。  まあ、そんなわけで忙しくなるから、おじさんとも  あまりセックスできなくなっちゃうかも」 #MSG, 男 「そうですか。残念ですが仕方ないですね。  ですが、いつでもお待ちしてますよ?」 #MSG, ミル 「まあ当然ながら暇を見つけて通うつもりだけどさ。  ……あ、そうだ! お母さんといえばさ。  聞いたことある? 反反市長デモのこと!」 #MSG, 男 「ええ、それはもう! ティスライルの外なら鉄板の  ネタですからね!」 #BUSET, 0, 3, 1 #MSG, ミル 「あの時さ、お母さん何処にいたと思う……?」 #BUOUT, 1 #MSGWINDOW_OFF, #FADE, 0, 0, 0, 255, 60 #WAIT, 60 #FADE, 0, 0, 0, 0, 30 #MSGWINDOW_ON, #MSG, ミル 「……その時だってさ! もー、大変だったのは家の中!  何枚シーツ用意したのか分からなくって。  ん、いや、大変だったのはお父さんなんだけど」 #MSGWINDOW_OFF, #FADE, 0, 0, 0, 255, 60 #WAIT, 60 #FADE, 0, 0, 0, 0, 30 #MSGWINDOW_ON, #MSG, ミル 「ばっかばかしくて笑っちゃうわよねー!  でも何がおかしいって、その時の金貨、まだ家にあってね」 #MSGWINDOW_OFF, #FADE, 0, 0, 0, 255, 60 #WAIT, 60 #FADE, 0, 0, 0, 0, 0 #MSGWINDOW_ON, #MSG, ミル 「ママって呼ばなくなったぁ! って泣いたのよね。  おい、泣きたいのは私の方だ! って」 #MSGWINDOW_OFF, #FADE, 0, 0, 0, 255, 60 #WAIT, 60 #FADE, 0, 0, 0, 0, 0 #MSGWINDOW_ON, #MSG, ミル 「えーっと、あと……あとね。まだまだあるのよ。  ……ね、おじさん。ごめんね、私ばかり話してて。  私のオマンコにチンポ入れてていいよ? ん……♪」 #BGSET, 83, 120 #WAIT, 60 #CG, 0, 0, 60 #WAIT, 30 #MSG, ミル 「お母さんも、こうしたのかな。  私を作った時、……こうやって、生でおチンポ、ハメて。  んっ♪ ぐりぐり、って腰動かして……♪」 #SEPLAY, 705, 0 #MSG, ミル 「膣内射精してもらうために媚びた動きで、媚びた言葉で、  それで、妊娠しちゃって……あ、ん……♪」 #MSG, 男 「ミルさん。私はね、決していい人間じゃあないです。  それに、無力だ。傷ついた人間に何かできるような男じゃない」 #MSG, ミル 「そんな、ん♪ こと、ない……♪ わよ?  大体、別に、傷ついて、なんて、ない、し……♪」 #MSG, 男 「ミルさん……私はね。やろうと思えば狂ったみたいに  喘がせるだけのテクニックはあります。でもね……」 #MSG, 男 「そんな大好きなお母さんのこと、忘れさせるなんて酷いことは  私には出来ません。  繋がり、肌を重ねて、それだけしかできないです」 #MSG, ミル 「うん……あのね、おじさん。  それだけでいいんだ……。今、寒いから……」 #BGMPLAY, 302 #MSG, ミル 「ぅ……ぅう……うぁ……」 #CG, 0, 1, 0 #MSG, ミル 「ママ……ママぁ……! ママぁ……っっ!」 #MSG, ミル 「死んじゃったよぉ……おじさんっ、ママが……ママがぁっ!  死んだの、ぅ、ああ、ああああああああああああああっっ!!」 #MSG, ミル 「この間まで、元気だった、のにぃ……! ぅああ、うあああん!!  ママああああああ! うわあああああんん!! うわああああん!!」 #MSG, 死に目にあった時にも涙は流さなかったのに。 葬式の時にも目もうるみもしなかったのに。 #MSG, ミル 「うわああああああん、うわあああああん!! ママ! ママぁ!!  もう逢えないよぉママぁ……っ! ひっく、うぁ……うぇえええん!!」 #MSG, 男 「……よしよし。泣きなさい」 #CG, 0, 0, 0 #MSG, ミル 「もっと、ずっと、一緒だって……当たり前だって……だって、  うわあああん、ママぁ! わたし、わたしっ!! ひっく、うぁ。  ……知ってたら、わたし……夏季休暇だって、わたし……っ!!」 #MSG, ミル 「ひっく、ぅ……ぐす……わたし、もっとお母さんと……うぅ……!  お話、して……だって、あんなの、短い、わたし、もっと……。  う、ぅぅ……うぅぅ〜〜〜〜〜〜〜……!!」 #CG, 0, 1, 0 #MSG, ミル 「もっとお話、したくて……ぅ、ぅわあああああああああん!!  ママぁ!! ママぁ!! ごめんなさいっ、話、してなくて、  ごめんんさいぃ……!!」 #CGOUT, 600 #MSG, 多分、私は意味のわからないことをいっぱい言ったと思う。 おぼろげな記憶ながら、泣きわめきながら、随分と八つ当たりを していたと思う。 #MSG, 時間がなかったのはおじさんのせいだ、売春なんかさせるから 時間がなくなったんだ。私はもっとお母さんと話したかった。 もっと一緒に居たかったのに時間が奪われた。 #MSG, そんな、妊娠した時だって言わなかった自分の責任でしかない話を 私は散々におじさんにぶつけてしまった。 #MSG, おじさんはずっと私を抱きしめて、なでて、キスをして、 それでずぅっとつながったままでいてくれて。 #MSG, 明け方、私が眠る前に、おじさんはそっと私の頭を撫でた。 #MSG, 男 「……私は、今までセックスした女性を皆、幸せにさせてきたと  思い込んできました。ミルさんも、セックスで幸せになって  いるだろう、と」 #MSG, ミル 「……ひっく……ひぐ……」 #MSG, 男 「少し、自分のたどってきた足跡を辿ってみます。  それで、誰か傷ついた人に少しでも報いて、そして必ず  ミルさんの元へ戻ってきます」 #MSG, 男 「ですから、すみません。しばらくお別れです」 #MSG, ミル 「また……帰ってくるのよね……?」 #MSG, 男 「ええ、もちろん。そのつもりですとも。  ミルさんは私のお気に入りの性奴隷……ふふ、いいえ。  一番大切な女性ですからね」 #MSG, ミル 「……ん、ならよし。いってきなさい」 #MSG, 男 「いってきます」 #BGMSTOP, 120 #MSG, その後、私は昼すぎまで眠りこけて、目を覚ました時には おじさんは既に出発した後だった。 #MSG, 『ぼんやり草』のお茶っ葉が大量に残してあって、どうやら 持って行っていいらしい。 うん、しばらくは寝る前に飲もうかな。 #BGMPLAY, 304 #MSG, それから、そこそこの月日が経った。 #BGSET, 0, 60 #WAIT, 30 #MSG, 学園を卒業した私は市長業務を必死でこなしている。 人前では余裕ぶってサボってるふりをしているが、 いやいや、純粋に技術が追いつかない。 #MSG, 他の市長はどうやってるのかオル姉に泣きつきたくなるけど、 正直その時間もない。仕事は覚えないといけないし、部下への 褒章にセックスしてあげないといけないし。 #MSG, ……いや、だって。 格闘術部員のみんながうちの街に来るっていうし。 ほら、勝手知ったるセックスフレンドというかなんというか。 子供の面倒も見てくれてるしね。 #MSG, いや、いいのだ。私があの後また一人産んだ話とか割とどうでもいい。 お母さん、私、割と元気にやってるよ! #BUSET, 2, 3, 1 #MSG, アトカーシャ 「ああ、ここにいたのね。  予想外にもまともな場所で逆に探すのに時間がかかったわ。  いつもどおり工房にでも逃げこんでちょうだい」 #MSG, ミル 「時々アトも無茶言うわよね。  で、どうしたの? 私、ハンコ押す仕事はおわらせたよ?」 #BUSET, 2, 4, 1 #MSG, アトカーシャ 「この『特別徴収税』の書類……決済されてないみたいだけど?」 #MSG, ミル 「え? ああ、これね。あっはっは、こんなものはこーだ!」 #MSG, ビリビリ! #BUSET, 2, 3, 1 #MSG, アトカーシャ 「……あなた、それがどういう意味かわかってるの?」 #MSG, ミル 「とーぜん! アトは黙って搾り取られてればいいって?  ばっかみたい。こんなの最初に抵抗するか最後まで絞られるか  なんだから!」 #BUSET, 2, 4, 1 #MSG, アトカーシャ 「ええ、この街の市長は貴方よ。好きになさい。  でも作戦はあるの?」 #MSG, ミル 「ないわよ、私にはね!」 #MSG, アトカーシャ 「私には?」 #MSG, ミル 「ふっふっふ。聞いてよアト。私、凄い人材拾っちゃった。  なんでこんな所に落ちてたんだろ。やっぱ日頃の行いかな」 #MSG, アトカーシャ 「貴方の日頃の行いですか。どんなピーキーな人材なのでしょう」 #MSG, ミル 「あ、言ったな?  あのね、その人は元々は軍師として帝都で……」 #BUOUT, 1 #BGSET, 83, 120 #MSG, 通常税の領収書と、特別徴収税の催促の頼りがビアンカの 下手な字で帝都からくる。 #MSG, 当然無視。 ふっはっは。ティスライルは(私が)自由(な)都市なのだ! #MSG, ――来るなら来なさい! #UNITPARAMUP, 0, 50, 1, #WAIT, 30 #FADE, 0, 0, 0, 0, 0, #FADE, 0, 0, 0, 255, 60, #WAIT, 60, #CGOUT, 0, #EVENTEND, #END,